今林動物病院


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皮膚腫瘍あれこれ

ここのところ皮膚の腫瘍で手術が数件続いたので、今回はわりと目にすることも多い皮膚腫瘍について・・・

まずはMIX犬のピースくん。シッポの付け根部分に小さなしこりができ、出血していたとのこと。毛を刈ってみてみると丸くドーム型に盛り上がったしこりが確認できました。数回抗生物質や消炎剤の治療をしても反応が悪かったので、切除手術をすることに・・・
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しこりの形態からは基底細胞腫が疑われますが、念のため病理検査にまわすことになりました。ピースは患部の写真を撮り忘れたので、参考までに病理検査で基底細胞種が確定しているほかのワンコの写真を載せておきます。

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ビーグルのひなちゃん。右後ろ足の太腿部分に円形のしこりができています。

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                   しこり部分のアップ
 
基底細胞腫は皮膚の表皮の一番基底部にある細胞の腫瘍です。皮膚に固着して皮下組織とは遊離した境界明瞭なドーム状脱毛部としてみえます。一般に悪性度は低く切除すれば治癒するものが圧倒的に多いと言われています。

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次は今年10歳になるハスキー犬のメリーちゃん
左前肢の先端にカリフラワー状のしこりがあり、急に大きくなってきたので切除することに。他にも目の脇や後ろ足など、小さなしこりが多数認められます。メリーの年令やしこりの形態から皮脂腺腫や皮膚乳頭腫が疑われますが、病理検査は行わなかったので確定診断はできませんでした。

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メリーちゃんの左足の腫瘍。はじめ小さかったのが最近になって急に大きくなってきました。

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最後は猫のチビちゃん。右大腿部に円形の軟らかいしこりができていました。どの腫瘍に関してもいえますが、外科手術で腫瘍を取り除く際は、腫瘍周辺の正常組織も含めた充分なマージンが必要となります。(取り残すと局所再発するため)
ですから腫瘍を切除する場合はなるべく小さいうちにが鉄則です。

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ご紹介した全ての症例で、電気メスを用いた手術が行われました。通常のメスに比べ、切開と止血が同時に出来る為、出血量が非常に少なく、手術時間も短縮できます。

腫瘍の診断で最も信頼できるものは、病理検査をすることです。したがって皮膚に腫瘍を疑うようなものができた場合、とくに急速に大きくなったような場合には、切除も兼ねて病理検査を行うことをおすすめします。(検査費用は10000円ほどです)

もちろん、動物の年令、状態によっては手術がおすすめできないこともあります。(特に老齢の場合)

日頃から体をよくさわり、しこりやイボを見つけた時は早めにご相談下さいね。
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by imabayashi-ah | 2006-01-20 15:34 | 症例