今林動物病院


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大手術を乗り越えて

前回に続いて、手術症例のご紹介です。

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                これは術後の写真です。

ミニチュアダックスのモモちゃん。7歳の女の子です。
当院に初めて来院したのは6月はじめ。右の腕の付け根に大きなしこりがあります。

確認してみると、乳腺から発生し、大きくなった腫瘍のようです。以前にも一度別の場所の乳腺腫瘍で手術をしたことがあるとのことでした。

数回免疫療法を行い、腫瘍の周りの炎症は取れましたが、その大きさは子供の握りこぶしよりも大きく、皮膚は破裂寸前で、通常の歩行も困難なほどでした。
飼い主さんと相談した結果、このまま自壊して出血したり化膿したりするよりは、すこしでも楽な生活ができるようにと手術することになりました。

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脇の下に大きくなった腫瘍があるため、前足を動かすことすら難しい状態です。

腫瘍は一部筋肉まで入り込んでいたため、神経や血管を損傷しないよう慎重に手術がすすめられました。摘出した腫瘍は300gもありました。

一般的には、乳腺腫瘍では、拡大手術といって、お腹の皮膚を全ての乳腺ごと切除する手術がすすめられます。しかし、拡大手術は傷も大変大きくなり、麻酔時間も長時間に及ぶ為、入選腫瘍が多発する中年以降の体力の低下したワンコには実際のところ負担が大きすぎるのです。それに加えて、たとえ全て摘出したからといって転移や再発が防げるかというとそうでもありません。

当院では乳腺腫瘍の子で手術を行なう際には、事前に肺などに転移が無いかを確認し、目的とする腫瘍のあるところのみ、充分なマージン(余裕)をもって切除するように心がけています。
もちろん、術前、術後の免疫療法も併用します。

術後の経過で来院したモモちゃんは、今まで自由に動けなかった分を取り戻すかのように元気一杯飛び回っているそうです。(抜糸までは安静にして欲しいのだけど・・・)
再発や転移の可能性が無いわけではありませんが、この手術によって当面のクオリティオブライフ(生活の質)が保たれることはいうまでもありません。

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これからも元気で過ごす為に、免疫療法頑張ろうね!モモちゃん。
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by imabayashi-ah | 2007-08-01 00:03 | 症例