今林動物病院


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カテゴリ:症例( 99 )

胃腸閉塞にはご用心

昨日は同じ日に二匹も胃腸にものが詰まって大変なことになった子がやってきました。

まずは、ササミジャーキーを食べていて突如苦しみだしたパピヨンのルルちゃん。
バリウムを飲ませてレントゲンを撮ってみると・・・

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頚部食道にきっちりはまりこんでます。バリウムなど液体はかろうじて通過するものの、大きさや堅さを考えると食道を傷つける恐れがあるので無理なことはできません。当日は食道炎の治療を徹底的に行い、翌日の今日、内視鏡があるハーレー病院に処置をお願いすることになりました。

松田獣医も同行して、出発して数時間。病院を出る時は不安で涙ぐんでいた飼い主さんでしたが、お昼前に「只今帰りました~!」と笑顔で帰ってきました。もちろんルルちゃんも詰まっていたものが取れてすっきりしたお顔。

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そしてルルちゃんとともに帰ってきた「詰まっていた肉の塊」です。

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堅くて乾燥しているジャーキー類や、牛皮のガムなどは、急いで食べたり、何かの拍子に食道に詰まってしまうことがあります。今回の原因は、堅いササミジャーキーでした。特に食い意地のはってるワンコの飼い主さんは、食べてる途中に取ろうとしたり絶対に!!しないでくださいね。(詰まりやすいこれらのものは与えない方が無難ですが・・・)

1日置いて、粘膜保護剤などを水に溶かして投薬していたおかげか、適度にふやけていたので取り出すときに食道に傷をつけずに済んだようです。焦って処置しないで正解でしたね。

今回のような症例に効果を発揮するのが内視鏡です。突然のお願いにも関わらず、快く処置をしてくださった船津先生、ありがとうございました!下の写真は船津先生から頂いた処置中の動画からのものです。

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食道の中にある肉片

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内視鏡の鉗子を使って引き出しているところ

当院でも近日導入予定にしています。

2例目は、1才の小柄なココアちゃんという猫。この子はヒモで遊ぶのが大好きで、昨日から吐き気が酷くぐったりして元気がないということで来院しました。

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触診で腸に嫌な手触りを感じ、即バリウム造影を行ないました。

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胃の中から小腸にかけて、バリウムが染み込んだヒモ状異物がくっきり映っています。
ヒモ状異物はそのままにしておくと腸の壁を削り、穴が開いてしまうので緊急処置が必要です。
この子は本日開腹手術となりました。

開けてみると思った以上にヒモが長く、胃から大腸まで途中結び目やひっかかりがあり大変な状態になっていました。胃と小腸、大腸3箇所を切開して全部のヒモを取り出しました。

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摘出したヒモ。つなげるとここあちゃんの体くらいの長さがあります。

今回ご紹介した二匹とも、異物の摘出後、食道炎や胃腸炎の治療をしっかりおこなわないといけません。(特にココアちゃんは)

いずれも処置が遅れると命に関わっていたでしょうから、日曜診察しててよかったと心から思えた症例でした。
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by imabayashi-ah | 2007-10-10 01:08 | 症例

奇跡の生還

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この子は一歳のオス猫、ピーちゃんです。

9月には生死の境をさまよっていましたが、今は注射を嫌がり暴れるほど元気になりました。
ここ最近は来院するたびに丸くなっているのが分かるほど順調な回復です。

ピーちゃんの病名は「パルボウイルス感染症」そして続発した「カリシウイルス感染症」。

当院での初診時の検査で猫エイズと白血病は陰性であることが確認されましたが、高熱・脱水・嘔吐・血便と体調は最悪でした。ピーちゃんはワクチン未接種・・・ちょっと外に出た隙にウイルスに感染してしまったのです。しかも、初期治療が悪かった・・・・。「かぜ」という診断で他院で治療するも悪化する一方ということで来院しました。

検査してみると、通常6000~12000の白血球数は1000まで下がっています。
汎白血球減少というパルボ独特の骨髄への障害が致命的な状態でした。さっそく骨髄刺激作用のある丸山ワクチンやインターフェロン、セファランチンなどの独特の治療と、皮下補液、抗生物質などの対症療法を開始しました。
(通常ここまで酷いとまず回復することはないと言われています)

熱は下がってくれたものの、骨髄や粘膜への損傷は酷く、免疫低下と同時にカリシウイルスによる重度の舌炎も併発したため、ほとんど食べれない状態で嘔吐と血便に耐えること約2週間・・・限界までやせ細ってしまい、飼い主さんも一時は諦めかけるほどの状態でしたが、ある日を境に少しずつ食べだし、徐々に徐々に回復を見せ始めたのです。

まさに体力とウイルスの死闘がピーちゃんの体内で繰り広げられていたのでしょう。

ウイルスに打ち勝ったピーちゃんは、連日の治療ですっかり病院嫌いになりましたが、嫌われても元気になってくれればこれ以上の喜びはありません。

飼い主さんはワクチンの必要性と初期治療の重要さを思い知る結果となりましたが、毎日毎日頑張って通院してピーちゃんを励まし続けました。

適切な治療、飼い主さんの熱意、そして自分自身の生命力でこの夏第二の人生(猫生)を歩き出したピーちゃん。来年はワクチン接種で来院してね♪
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by imabayashi-ah | 2007-10-06 00:28 | 症例

なぜか最近亀ばかり・・・

以前からミドリガメやクサガメは来院していましたが、最近やたらと亀が目に付きます・・・

ケヅメリクガメ、ギリシャリクガメ、ホシガメなど陸ガメが増加傾向です。
先日は、中国南部からインドシナ半島の林床に住むという「スペングラーヤマガメ」がやってきました。写真を撮り忘れたので、見てみたい方はこちらのページ地球の鱗たち 両爬オンライン図鑑を参照してください。

初めて見る名前だったので、??でしたが、トゲトゲしてて、持つのも痛い亀さんでした。ちょっと恐竜チック。でも目がくりくりしてて可愛かったです。

陸カメ、その他ペットとしての歴史が浅いこれらのカメでは、寄生虫が高率に見られます。検便するとたいがい一種類以上の寄生虫が発見されます。栄養障害や消化器病の原因にもなってることが多いので、検便は必須です。
しかし、まだ本にも載ってないような寄生虫も多く、びっくりさせられることもしばしばです。


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鞭虫みたいな卵や

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                                   線虫の子虫に・・・

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ぎょう虫の卵まで。







対して昔ながらのミドリガメやクサガメでは、水の汚れに起因する皮膚病が多く見られます。
すこし乾燥気味に保つ飼育と消毒や適切な抗生物質投与で治ることが多いですが、これも根気が必要です。
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by imabayashi-ah | 2007-09-22 01:00 | 症例

大手術を乗り越えて

前回に続いて、手術症例のご紹介です。

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                これは術後の写真です。

ミニチュアダックスのモモちゃん。7歳の女の子です。
当院に初めて来院したのは6月はじめ。右の腕の付け根に大きなしこりがあります。

確認してみると、乳腺から発生し、大きくなった腫瘍のようです。以前にも一度別の場所の乳腺腫瘍で手術をしたことがあるとのことでした。

数回免疫療法を行い、腫瘍の周りの炎症は取れましたが、その大きさは子供の握りこぶしよりも大きく、皮膚は破裂寸前で、通常の歩行も困難なほどでした。
飼い主さんと相談した結果、このまま自壊して出血したり化膿したりするよりは、すこしでも楽な生活ができるようにと手術することになりました。

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脇の下に大きくなった腫瘍があるため、前足を動かすことすら難しい状態です。

腫瘍は一部筋肉まで入り込んでいたため、神経や血管を損傷しないよう慎重に手術がすすめられました。摘出した腫瘍は300gもありました。

一般的には、乳腺腫瘍では、拡大手術といって、お腹の皮膚を全ての乳腺ごと切除する手術がすすめられます。しかし、拡大手術は傷も大変大きくなり、麻酔時間も長時間に及ぶ為、入選腫瘍が多発する中年以降の体力の低下したワンコには実際のところ負担が大きすぎるのです。それに加えて、たとえ全て摘出したからといって転移や再発が防げるかというとそうでもありません。

当院では乳腺腫瘍の子で手術を行なう際には、事前に肺などに転移が無いかを確認し、目的とする腫瘍のあるところのみ、充分なマージン(余裕)をもって切除するように心がけています。
もちろん、術前、術後の免疫療法も併用します。

術後の経過で来院したモモちゃんは、今まで自由に動けなかった分を取り戻すかのように元気一杯飛び回っているそうです。(抜糸までは安静にして欲しいのだけど・・・)
再発や転移の可能性が無いわけではありませんが、この手術によって当面のクオリティオブライフ(生活の質)が保たれることはいうまでもありません。

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これからも元気で過ごす為に、免疫療法頑張ろうね!モモちゃん。
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by imabayashi-ah | 2007-08-01 00:03 | 症例

立て!立つんだピーちゃん!

アヒルのピーちゃんは、ある日突然脚が立たなくなってしまいました。驚いた飼い主さんがピーちゃんを連れて来院しました。

聞いてみると、ピーちゃんは今まで相当な数の卵を産んでおり、最近は産む卵の殻が薄くふにゃふにゃだったり、白身だけが出てきたり、変な兆候が出てきていたようです。

レントゲンを撮ってみると、殻の薄い変形した卵がお腹の中にあります。そして、全身の骨がスカスカになり、足の骨は逆に異常に白く映っています。

長期にわたって卵を産み続けることで、骨からカルシウムが溶け出し、重症の骨粗鬆症・骨軟化症になってしまったのです。ピーちゃんは骨粗鬆症から脊椎が弱くなり、圧迫骨折した結果神経麻痺を起こし、下半身不随(麻痺)を起こしたようです。

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                 ピーちゃんのレントゲン

そこで麻痺には抜群の効果があるレーザー治療と、今まであまり重視されていなかった栄養管理(カルシウムや、ビタミンDなどの補給)をしていくことになりました。幸いこの子は大きいので、神経ビタミンなどの注射もすることが出来ます。

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           レーザーして気持ちよさそうなピーちゃんです。

レーザー直後からさっそく嬉しい変化がありました。冷たく、後ろに伸びきっていた足が温かくなり、すこし力が入るようになったのです。卵つまりの為の炎症止めの注射も合わせて行なったので、翌日には詰まっていた卵も無事出てくれました。

飼い主さんは片道一時間の遠方にもかかわらず、ピーちゃんのためにこまめに通院され、ついに先日ピーちゃんは立ち上がり、ヨチヨチですが歩けるようになりました!

薄くなってしまった骨が完全にもとに戻ることはありませんが、レーザーや栄養療法を続けることでよりよい生活がおくれるといいですね。

それにしても・・・「骨そしょう症」って言い難いですよね・・・!?

私はいつも「骨しょしょうしょう」ってなっちゃいます(笑) これでは何のことやらわかりませんが、口がまめらないので見逃してくださいね。(^_-)-☆
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by imabayashi-ah | 2007-07-26 10:42 | 症例

糖尿病オンパレード

先週末からの数日間、糖尿病の患者さんが立て続けに訪れました。

一口に糖尿病といっても、原因は様々です。そこで今日はそれぞれの糖尿病の実例を挙げながらご紹介していきます。

●シーズーのナツちゃん 副腎皮質機能亢進症による糖尿病
他院で糖尿病の診断はされていましたが、コントロールができず、元気がなくなり来院した子です。インスリン単独での管理が難しいため、検査をしてみたら副腎皮質機能亢進症であることが判明。副腎機能を抑える薬との併用で維持が可能となりました。体調がよくなり、発情が来たときに再度コントロールが難しくなりましたが、無事避妊手術も済ませて現在は少ない量で維持できるようになりました。

●ボーダーコリーのラブちゃん
この子はインスリンのみでコントロールできていましたが、発情をきっかけにインスリン抵抗性が高まり、高用量を必要とするようになったため、避妊手術をおこないました。ホルモン関与がなくなった今はインスリンのみでコントロールできています。

●パグのモクちゃん
この子は数年前の夏、熱中症になったのがきっかけで多臓器不全をおこし、その後糖尿病を発症しました。かれこれ数年自宅でのインスリン注射を続けています。

●シーズーのパックン
もともと膵外分泌不全という病気をもっており、治療中でしたが多飲多尿が現れ検査したところ糖尿病も発症していた症例です。飼い主さんは毎日消化酵素を飲ませ、インスリンを注射して大忙し!

●シーズーのイブちゃん
肝臓がわるく治療中でしたが、飼い主さんの早めの申し出で早期に糖尿病を発見し、治療できた症例です。もともと肝臓だけでもかなりの異常値なので、発見が遅れていたら致命的だったかもしれません。何度も危機的状況に陥りましたが、今はそこそこ体調よく暮らしています。

ココまではワンコ。お次はニャンコです。

●ミックスのチロちゃん
おしっこをよくするということで来院。調べてみると重度の糖尿病でした。
7月に入り、飼い主さんは自宅での注射ができるようになりました。

●ミックスのゴードン

しばらく前に、皮膚の湿疹の治療で強力なステロイドとホルモン剤を使用され、医原性の原因で糖尿病を発症してしまいました。(当院では数十年前からその危険性のため使用を止めているお薬です)幸いインスリンには反応が良く、みるみる元気が出てきたので、現在は自宅でのインスリン注射をしながら微調整している段階です。


糖尿病は、放置すれば死にいたる怖い病気です。中には糖尿病と聞いただけで治療を諦めてしまったり、安楽死を希望される方もいますが、きちんと原因をつきとめ、コントロールできれば、寿命まで元気に過ごすことも出来るのです。

今日ご紹介した子達は、愛情深い飼い主さんに恵まれ、幸せな子達です。
まさに飼い主さんとの二人三脚(あっ・・・二人五脚ですね♪)で、これからも元気に頑張ってもらいたいものです。
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by imabayashi-ah | 2007-07-09 00:19 | 症例

試験的開腹→胃切開手術へ

M・ダックスのガオンくんは2週間前にサラダについてるツナをプラスチックのカップごと食べてしまいました。その日からずっと吐き気に悩まされていましたが、食欲はあったので飼い主さんも気になりつつ様子をみていました。

それが先週の土曜になり、数回吐いて元気・食欲がなくなったため来院しました。

レントゲンを撮り、バリウム造影をすると胃腸の動きが悪く、重度の胃炎を起こしていることが判明。はっきりとはしませんが、カップを疑わせる怪しい影も映っています。

まずは胃炎の治療を集中的に行い、本日試験的開腹をすることになりました。

試験的開腹というのは、原因がはっきりしない症例に対して試験的にお腹を開いて原因を探る手術のこと。聞きなれない言葉かもしれませんが、動物の医療の世界では一般的に行なわれています。人間のように徹底的に検査することが難しい動物では、止むをえない処置なのです。

今回のガオンくんの場合も、原因を追究しようとすれば、内視鏡などで確認はできますが、異物が大きかったりひも状のものだと、内視鏡での回収ができないので改めて麻酔をかけて開腹する必要がでてきます。存在自体が確実でない異物や腫瘍の確定診断のため、とても意義のある重要な手術です。

胃を隅々まで探ると、奥の方にカチッとした感触がありました。(院長談)
慎重に切開して鉗子でひっぱると、胃の中から複雑に折りたたまれたプラスチックカップがでてきました!

摂取して2週間すこしたっていましたが、若干もろくなり一部千切れている程度でまだまだしっかり形をとどめています、これが胃の中にずっとあることで酷い胃炎をおこしていたことがはっきりしました。

試験的開腹はこの時点で胃切開手術(根本治療)へと切り替わり、無事終了しました。

かくしてガオンくんの異物騒動も一件落着♪数日は流動食だけのご飯だけど、我慢してね♪

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by imabayashi-ah | 2007-06-23 00:09 | 症例

殺鼠剤恐るべし・・・

前回の日誌でご紹介したハチちゃん、今日無事四国へ帰っていきました。

さて、ハチちゃんとほぼ同時進行で通院していたチワワのコロちゃん。
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コロちゃんはネズミ駆除用に置かれた殺鼠剤を食べてしまい、一週間後から大変な出血傾向になり生死をさまよった症例です。

食べてすぐ、病院に連れて行ったそうですが、そこではなぜか「大丈夫」と言われ、飼い主さんも大丈夫なのかな~と思っていた一週間後からが大変でした。

殺鼠剤にはワルファリンという血液凝固阻止作用を持つ薬が入っています。殺鼠剤を食べると血が止まりにくくなるため、全身いたるところで出血が起き、失血によりネズミは死んでしまいます。コロちゃんはチワワでもかなり体格が小さい方・・・1kgすこししかありません。しかも結構な量を食べてしまったようです。

胸、お腹の皮膚に大きく広がる内出血・・・ぐったりとして元気がありません。
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目に見えるのは皮下出血だけですが、問題は体の中で起きる出血。内臓出血や脳出血を起こすと即、命に関わる状況です。

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貧血を起こしているのは血色をみても明らかですが、検査のために採血をすることすらできません。(刺したところから出血が止まらないため)

治療法は、止血剤、ビタミンKの投与。赤血球の膜を守る為にセファランチンも使用しました。
これらの薬を投与して、出血が治まるのをひたすら待ちます。もちろん、出血の危険を減らす為、絶対安静です。

一週間ほど予断を許さない状態が続きましたが、先週末来院した時には出血跡もきれいにひいて、元気も挽回していました。もう一安心です。

最近では殺鼠剤自体を使用することが減っているのでこんな事故も減りつつありますが、ネズミが食べるくらいですからワンコにとっても美味しいのでしょうね・・・食いしん坊なワンコは思ってもみないものを食べてしまうことがありますので気をつけてくださいね。

例をあげると・・・
●ドッグフードを一袋  ●使用済みてんぷら油を鍋一杯 ●サラダに入ったツナをプラスチックのカップごと  

実は、上にあげた例はここ数日来院したワンコが食べたものです。

ドッグフードの子は一時的に体重が700gも!!増えただけですみましたが、油の子は嘔吐・下痢と急性膵炎の疑いで入院することに(幸い明日退院できますが)。カップを食べた子は来週あたり開腹手術になるかもしれません・・・

また日誌でご紹介することになるでしょうね(´Д`;;)
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by imabayashi-ah | 2007-06-19 23:53 | 症例

はるばる四国は宇和島から・・・

来院したのはビションフリーゼのハチちゃん。←今日飼い主さんから訂正があって一応トイプードルだそうです(汗)ゴメンナサイ!
大型犬のロットワイラーに噛みつかれ、首に大怪我を負いました。地元の病院で手当を受けドレーン(膿を出す管)を入れるなどの処置を受けましたが、傷が化膿し始め、元気・食欲共に廃絶した状態に・・・。当院の患者さんからのご紹介で、お電話で相談を受けました。

状況がかなり悪いのはわかりましたが、来院するのにも危険なほど弱っているようです。いったんは近医での治療をお勧めしたのですが、飼い主さんはどうしても受診したいということで半ば強行的に連れてこられたのです。

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初診時のハチちゃん。首に巻かれたタオルには大量の血膿が付き、体を動かすたびにボトボトと流れ出すほど・・・・うなだれた首を動かすことすら出来ません。

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レントゲンを撮ってみると、傷の深部でガスが発生していることがわかりました。ドレーンが入ってはいますが、細菌の勢いが強く、化膿が抑えられていないようです。

早速、抗生物質を3種類(!)併用し、細菌をしっかり叩く治療を開始しました。前回も登場したセファランチンも強力な助っ人です。

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組織破壊を抑え、修復を早める効果があります。

そして、難治性の化膿の治療に用いる、天然の抗生物質と呼ばれるハーブの一種、ティーツリーオイルのメディカルA。これを傷のなかに注入します。

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仕上げは、組織の血行をよくして痛みや炎症を取り除くレーザー治療です。

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3種類の抗生物質、セファランチン、メディカルA、レーザーという4種類の治療により、ハチちゃんの傷はぐんぐん良くなりました。首も動かせるようになり、食欲も復活!

噛み傷や深部の化膿には一種類の抗生物質、ドレーン留置というのがスタンダードな治療ですが、問題は、それで改善しない化膿です。

当院では抗生物質の多剤併用、セファランチンによる組織保護、ティーツリーオイルの殺菌効果を組み合わせ、西洋医学的な治療では限界のある症例に対して独自の治療法で成績を上げています。

ハチちゃんの飼い主さんは、「もうダメかもと思いながら九州まで連れて来ましたが、良かったです!」と喜ばれていました。一緒にやってきたナナちゃんのしこりの手術も行ない、もうしばらくこちらに滞在して治療を続ける予定です。

もっと元気になって四国に帰れるように頑張ろうね!ハチちゃん♪
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by imabayashi-ah | 2007-06-15 00:02 | 症例

草むらにご用心!!

ここ最近は夏日を思わせる好天続きで、いつものお散歩コースの草も急成長してきましたね。

そこで問題となるのが、草むらに潜む怖~い敵・・・
一般的なとこから言うと、ノミ、マダニなどの寄生虫。暖かくなると活動が活発になり、今からがシーズンです。

そして、時に蜂やムカデに遭遇することもあるでしょうが・・・、最も怖いのが「マムシ」です。
咬まれたとしても草むらの中なので、蛇の姿を確認できることはほとんどありませんが、キャン!と鳴いてしばらくの間に咬まれたところがみるみる腫れて来ます。初日よりも日を追うごとに酷くなる傾向があります。治療をしないでいると、蛇毒で組織が破壊され、大変なことになってしまいます。咬まれ所が悪いと命に関わることもあります。山に限らず、北九州では割と都市部にも生息しているようなので注意してくださいね!

先日から、マムシが原因と思われる咬傷で来院した子が続いたのでご紹介します。


ビーグルのハイジちゃん。前日にはなかった腫れが急に出現して、驚いた飼い主さんが他院へ連れて行きました。しかし、GW前で「腫瘍の疑いがあるので連休明けに病理検査をしましょう」と帰されてしまったそうです。そうしているうちにも傷はどんどん悪化するばかり・・・ついにはテニスボール大の赤黒いしこりになってしまい、慌てて来院されたのです。

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初診の時のハイジ。患部はどす黒く変色して出血も続いています。痛さのせいか元気もありませんでした。早速組織破壊を防ぎ、マムシ咬傷の治療では何十年も高い実績を出しているセファランチンという植物由来のアルカロイドや、強肝剤、ステロイド、抗生物質を中心とした治療を開始しました。

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治療開始3日目。病変はそれ以上進行することなく、腫れが小さくなっています。

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治療開始から一週間目位。ほぼ腫れは引き、咬まれた穴のみが残りました。
その後医療用ホチキスで傷を止めて、今はキレイに完治しています。

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2例目はラブラドールレトリバーのボギーくん。お父さんと山に散歩にいくのが日課です。
特に鳴き声は聞かなかったそうですが、散歩から帰ると肘より下が反対の足の2倍くらいの太さになっています。足を付くのを痛がり、骨折でもしたんじゃないかと心配して来院されました。

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念のためレントゲンを撮ってみましたが、骨格には異常はありません。しかし、肘の周囲の組織が触ってもしこりがわかるほどひどく腫れています。足の付け根を咬まれたらしく、神経麻痺と血行障害も起こしているようでした。

ボギーくんも上のハイジと同様の治療を行ないました。来院が早かったので翌日にはかなり腫れも引き普通に歩けるようになりました。

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肘のしこりもすっかり取れました。(脱毛しているところは座りダコです)

ホームページや日誌でも何度かご紹介してきたセファランチンですが、マムシや昆虫の咬傷の特効薬です。抗生物質やステロイドだけでは対応できないこれらの咬傷にも、すばらしい効果を発揮します。聞きなれない薬ですし、一般の病院ではほとんど使用されないのでご存知の方も少ないのですが、日本の医薬品のなかでは半世紀以上の歴史がある最も古い薬の一種なのです。セファランチンの当院での使用実績はこちらこちらをどうぞ!

来週はこのセファランチンの臨床応用等研究結果が発表されるアルカロイド研究会が東京で開催されます。今回も院長は新しい情報を取り入れるべく参加する予定です。
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by imabayashi-ah | 2007-06-05 23:47 | 症例