気まま更新の診療日誌です。
以前の記事
2025年 03月2025年 01月
2024年 12月
2024年 10月
2024年 09月
2024年 08月
2024年 07月
2024年 06月
2024年 05月
2024年 04月
more...
カテゴリ
全体症例
今日の出来事
CTの活躍
手術
患者さん
医療機器
ネオCキューブの活躍
スタッフのわが子たち
スタッフより
学会だより
お知らせ
トリミング
迷子さん
里親募集
パピーパーティー
未分類
リンク
記事ランキング
その他のジャンル
Mix猫のにぼちゃん
ある日のこと。
「今から、手術をしてほしいのです!」 と突然の電話。
びっくりした私たち
詳しくお話を聞くと、1か月くらい前から嘔吐することが増えてきて、昨夜から様態が急変したそうです。
元気・食欲もなく、茶色の液体や泡を吐いていて、便をした後に出血をしていたとのこと。
慌てて救急病院へ連れて行ったところ、大腸に大きな腫瘍があって腹膜炎を起こしてることと、すぐに手術をしないといけないかなりの緊急事態、と言われたとのことでした。
とにかく現状がよくわからないので、すぐに来院してもらうことになりました。
11歳の猫、にぼちゃんです。
かなり弱っていて、ぐったりしています。
救急病院で血液検査、エコー検査を受けたようですが、本当に腫瘍があるのかどうか、どのような腫瘍なのか、手術した方がいいのか否かを判断するために、エコー検査とCT検査を行うことになりました。
検査をすると…大腸にはっきりと腫瘍らしきものが確認できました。
大腸がん、もしくは大腸に重症な化膿を起こしており、それによる腹膜炎も起こしている状態です。
緊急手術が必要と言われたものの、あまりにも状態の良くないにぼちゃん…。
手術はかなりの命がけになり、手術をするための安定剤を使った時点で亡くなる危険性もお話しました。
もし手術を乗り切ることができても、体力的にもかなり弱っているため、予後の状態も心配されます。
飼い主さんと時間をかけてよく話し合った結果、あせって今すぐ手術はせずに、対症療法を続けることになりました。
治療をしていき、状態が少し良くなってきたら手術もできるかもしれないし、手術をする必要もなくなるかもしれない…という望みをかけて…。
次の日も来院していただいて、2回目の治療。
にぼちゃんは、元気も食欲もない状態。
お腹が痛くて、食べれる状態ではないのでしょう。
でもここからにぼちゃんの奇跡の快進撃
が始まるのです
3回目の治療。
この日はなんと、少しですがごはんを食べれるようになりました
5回目の治療。
かなり元気がでてきたにぼちゃん。
ご飯もばっちり食べれるようになったのです!
でも便はまだ、黒っぽい下痢便がでています。
あまりに元気がでてきたので、エコー検査をしてみると…
あれだけ大きかった腫瘍らしきものが、かなり小さくなっていました!
まだまだ安心はできないので、しばらくは1日おき…2日おき…週に2回、週に1回ペースで治療に来てもらい、適宜エコー検査を行っていきました。
日に日に小さくなるにぼちゃんの腫瘍!!
そして、日増しににぼちゃんの元気と食欲は出てきました。

こちら、元気になったにぼちゃん。
げっそりしていた初診の頃とは比べ物にならないほど毛づやも目つきも良くなりました!
カラーをしているのは…注射時に怒るからです(笑)
初診から2カ月がたちますが、今では嘔吐・下痢もせず、元気いっぱい、食欲モリモリ、快便とのこと
!!
よかったねぇ~にぼちゃん
今も、2週間に1度のペースで治療を続けています。
さてさて、おなかの腫瘍らしきものは結局何だったのでしょうか・・・
?
院長に聞いてみると、大腸がんでも、腫瘍でもないとのこと。
腸粘膜が何らかの原因で重症な化膿を起こして、腫瘍のようにひどく盛り上がっていたのだろう…と説明してくれました。
動物病院では、緊急の処置や手術が必要なケースもありますが、今回はあせって手術をせずに対症療法を続けたため、にぼちゃんは命をとりとめることができたのだと思います。
正しく豊富な知識、技術力、的確な判断力…その他もろもろが求められる獣医という職業…。
常日頃感じていることですが、今回のことで改めて「獣医」という職業の難しさと、院長のすごさを感じました。
いつも院長とわーわー言い合っている私ですが、院長を尊敬する気持があるからこそ、この病院で働き続けたいと思うのです
他の看護師もそう思っていると思いますよ、院長
「今から、手術をしてほしいのです!」 と突然の電話。
びっくりした私たち

詳しくお話を聞くと、1か月くらい前から嘔吐することが増えてきて、昨夜から様態が急変したそうです。
元気・食欲もなく、茶色の液体や泡を吐いていて、便をした後に出血をしていたとのこと。
慌てて救急病院へ連れて行ったところ、大腸に大きな腫瘍があって腹膜炎を起こしてることと、すぐに手術をしないといけないかなりの緊急事態、と言われたとのことでした。
とにかく現状がよくわからないので、すぐに来院してもらうことになりました。
11歳の猫、にぼちゃんです。
かなり弱っていて、ぐったりしています。
救急病院で血液検査、エコー検査を受けたようですが、本当に腫瘍があるのかどうか、どのような腫瘍なのか、手術した方がいいのか否かを判断するために、エコー検査とCT検査を行うことになりました。
検査をすると…大腸にはっきりと腫瘍らしきものが確認できました。
大腸がん、もしくは大腸に重症な化膿を起こしており、それによる腹膜炎も起こしている状態です。
緊急手術が必要と言われたものの、あまりにも状態の良くないにぼちゃん…。
手術はかなりの命がけになり、手術をするための安定剤を使った時点で亡くなる危険性もお話しました。
もし手術を乗り切ることができても、体力的にもかなり弱っているため、予後の状態も心配されます。
飼い主さんと時間をかけてよく話し合った結果、あせって今すぐ手術はせずに、対症療法を続けることになりました。
治療をしていき、状態が少し良くなってきたら手術もできるかもしれないし、手術をする必要もなくなるかもしれない…という望みをかけて…。
次の日も来院していただいて、2回目の治療。
にぼちゃんは、元気も食欲もない状態。
お腹が痛くて、食べれる状態ではないのでしょう。
でもここからにぼちゃんの奇跡の快進撃


3回目の治療。
この日はなんと、少しですがごはんを食べれるようになりました

5回目の治療。
かなり元気がでてきたにぼちゃん。
ご飯もばっちり食べれるようになったのです!
でも便はまだ、黒っぽい下痢便がでています。
あまりに元気がでてきたので、エコー検査をしてみると…
あれだけ大きかった腫瘍らしきものが、かなり小さくなっていました!

まだまだ安心はできないので、しばらくは1日おき…2日おき…週に2回、週に1回ペースで治療に来てもらい、適宜エコー検査を行っていきました。
日に日に小さくなるにぼちゃんの腫瘍!!
そして、日増しににぼちゃんの元気と食欲は出てきました。

こちら、元気になったにぼちゃん。
げっそりしていた初診の頃とは比べ物にならないほど毛づやも目つきも良くなりました!
カラーをしているのは…注射時に怒るからです(笑)
初診から2カ月がたちますが、今では嘔吐・下痢もせず、元気いっぱい、食欲モリモリ、快便とのこと

よかったねぇ~にぼちゃん

今も、2週間に1度のペースで治療を続けています。
さてさて、おなかの腫瘍らしきものは結局何だったのでしょうか・・・

院長に聞いてみると、大腸がんでも、腫瘍でもないとのこと。
腸粘膜が何らかの原因で重症な化膿を起こして、腫瘍のようにひどく盛り上がっていたのだろう…と説明してくれました。
動物病院では、緊急の処置や手術が必要なケースもありますが、今回はあせって手術をせずに対症療法を続けたため、にぼちゃんは命をとりとめることができたのだと思います。
正しく豊富な知識、技術力、的確な判断力…その他もろもろが求められる獣医という職業…。
常日頃感じていることですが、今回のことで改めて「獣医」という職業の難しさと、院長のすごさを感じました。
いつも院長とわーわー言い合っている私ですが、院長を尊敬する気持があるからこそ、この病院で働き続けたいと思うのです

他の看護師もそう思っていると思いますよ、院長

by imabayashi-ah
| 2009-12-04 13:31
| 症例