気まま更新の診療日誌です。
以前の記事
2024年 03月2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
more...
カテゴリ
全体症例
今日の出来事
CTの活躍
手術
患者さん
医療機器
ネオCキューブの活躍
スタッフのわが子たち
スタッフより
学会だより
お知らせ
トリミング
迷子さん
里親募集
パピーパーティー
未分類
リンク
記事ランキング
その他のジャンル
奇跡の復活☆★☆
お久しぶりです!!スタッフの原です
夏も終わり、ずいぶん涼しくなりましたね
今年の暑さにバテていたペット達には朗報となっているのではないでしょうか??
そんな9月のある日、
いつも元気なノルウェージャンフォレストキャットの
ランちゃん(女の子・7歳)が来院しました。
普段は爪切りや予防接種、トリミングで来ているのですが、
今回はいつもと事情が違うよう
話を聞くと、少し前から元気がなく、嘔吐をしているとのこと
食欲もなく、3日くらい食べていないとのことでした
血色も悪く、脱水も起こしていました
すぐさま血液検査を行い、出た数値がこちら↓
赤線の引いてあるBUNとCREの二つの数値。
これは主に腎臓が悪くなった際に上昇する数値です。
注目すべきはBUNの『>140』という箇所で、140以上ということを表しています。
これは当院の機械で測れる限界の数値以上で、
つまり腎不全末期の状態でした
(BUN=17.6~32.8が正常値と言われています。)
それに加えて更にCREの数値も17.0。
正常値は0.8~1.8といわれているので
こちらも致命的な数値にまではねあがっていました。
レントゲン検査も行いましたが、、、
分かりにくい写真ではあるのですが、
腎臓の腫大も疑われ、水腎症との診断が下りました
あまりにも悪い結果に、
いつもは気丈な飼い主さんもかなりショックを受けていました
まずは注射による治療を行い、
明日も通院してもらうようお伝えして、この日は帰って行かれました。
来院2日目。
治療後も数回嘔吐があったとのことでしたが、
ドライフードを数粒口にしたそうで、
少しだけ顔つきが落ち着いてきていました。
ですが、まだ家ではあまり元気がないそうです
この日も飼い主さんも心配そうに帰って行かれましたが、
ここからランちゃんは奇跡の復活を遂げるのです!!!
来院3日目。
やはり嘔吐が一回あったそうですが、
それ以降は一回も吐いていないとのこと。
昨日より食欲も出てきているそうです
来院4日目には、嘔吐もなく更に食欲は増加
飼い主さんも困るほどの食欲で、
ひたすらご飯をねだってくるとのことでした
その後も日に日に食欲は増す一方で、
通院一週間でほぼ本調子まで回復しました
来院8日目に行った血液検査の結果がこちら↓
数値が急激に低下しているのが分かりますか?!
BUNに関してはまだまだ正常値には届きませんが、CREは正常値になりました。
院長やスタッフも驚くべき回復力です
翌日まで続けて通院していただきましたが、
注射の時、嫌がって院長に噛みつきにくるほど元気いっぱいで、
通院も一日おきに変更になりました
今回のように状態や数値の変動が急激な場合、『急性腎不全』を疑います
対して、逆に変動が穏やかな場合は『慢性腎不全』を疑います
どちらも初期の段階では判断は難しいのですが、
急性の場合は初期であれば回復の見込みがありますが、
慢性の場合は回復にかなり時間を要するとともに、
急性に移行していく場合もあり大変危険です
どちらにせよ、早期発見・早期治療が一番!!
ペットの食欲や元気に常日頃から気をつけておいてくださいね
また、嘔吐を繰り返すようなら早めに来院されることをお勧めします
元気になったランちゃんからのお願いでした
夏も終わり、ずいぶん涼しくなりましたね
今年の暑さにバテていたペット達には朗報となっているのではないでしょうか??
そんな9月のある日、
いつも元気なノルウェージャンフォレストキャットの
ランちゃん(女の子・7歳)が来院しました。
普段は爪切りや予防接種、トリミングで来ているのですが、
今回はいつもと事情が違うよう
話を聞くと、少し前から元気がなく、嘔吐をしているとのこと
食欲もなく、3日くらい食べていないとのことでした
血色も悪く、脱水も起こしていました
すぐさま血液検査を行い、出た数値がこちら↓
赤線の引いてあるBUNとCREの二つの数値。
これは主に腎臓が悪くなった際に上昇する数値です。
注目すべきはBUNの『>140』という箇所で、140以上ということを表しています。
これは当院の機械で測れる限界の数値以上で、
つまり腎不全末期の状態でした
(BUN=17.6~32.8が正常値と言われています。)
それに加えて更にCREの数値も17.0。
正常値は0.8~1.8といわれているので
こちらも致命的な数値にまではねあがっていました。
レントゲン検査も行いましたが、、、
分かりにくい写真ではあるのですが、
腎臓の腫大も疑われ、水腎症との診断が下りました
あまりにも悪い結果に、
いつもは気丈な飼い主さんもかなりショックを受けていました
まずは注射による治療を行い、
明日も通院してもらうようお伝えして、この日は帰って行かれました。
来院2日目。
治療後も数回嘔吐があったとのことでしたが、
ドライフードを数粒口にしたそうで、
少しだけ顔つきが落ち着いてきていました。
ですが、まだ家ではあまり元気がないそうです
この日も飼い主さんも心配そうに帰って行かれましたが、
ここからランちゃんは奇跡の復活を遂げるのです!!!
来院3日目。
やはり嘔吐が一回あったそうですが、
それ以降は一回も吐いていないとのこと。
昨日より食欲も出てきているそうです
来院4日目には、嘔吐もなく更に食欲は増加
飼い主さんも困るほどの食欲で、
ひたすらご飯をねだってくるとのことでした
その後も日に日に食欲は増す一方で、
通院一週間でほぼ本調子まで回復しました
来院8日目に行った血液検査の結果がこちら↓
数値が急激に低下しているのが分かりますか?!
BUNに関してはまだまだ正常値には届きませんが、CREは正常値になりました。
院長やスタッフも驚くべき回復力です
翌日まで続けて通院していただきましたが、
注射の時、嫌がって院長に噛みつきにくるほど元気いっぱいで、
通院も一日おきに変更になりました
今回のように状態や数値の変動が急激な場合、『急性腎不全』を疑います
対して、逆に変動が穏やかな場合は『慢性腎不全』を疑います
どちらも初期の段階では判断は難しいのですが、
急性の場合は初期であれば回復の見込みがありますが、
慢性の場合は回復にかなり時間を要するとともに、
急性に移行していく場合もあり大変危険です
どちらにせよ、早期発見・早期治療が一番!!
ペットの食欲や元気に常日頃から気をつけておいてくださいね
また、嘔吐を繰り返すようなら早めに来院されることをお勧めします
元気になったランちゃんからのお願いでした
by imabayashi-ah
| 2013-10-02 13:06
| 症例