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今林動物病院


気まま更新の診療日誌です。

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カテゴリ:症例( 104 )

ぷーたちゃんの大きな試練

ホーランドロップというウサギのぷーたちゃん。
1歳のころから当院に通っているウサギさんです。


ぷーたちゃんに大きな試練がふりかかったのは、昨年8月のこと。
背中にしこりがある、ということで来院されました。
しこりの当時の大きさは1.5~2cmほど。
年齢も8歳と高齢のため、大きくなるようなら手術を考えることにし、飼い主さんにはしばらく様子を見てもらうことにしました027.gif


それから4ヶ月後の12月末。
ぷーたちゃんのしこりがどんどん大きくなってきているということで、飼い主さんが再び来院されました。
見てみると・・・2cmほどの大きさだったしこりは、確実に大きくなっていました!!
注射による治療を数回行いましたが、大きさの変化はほとんど見られず・・・。
手術のリスクを考えると、飼い主さんはなかなか手術を決断することができませんでしたが、このままでは破裂してしまい、ぷーたちゃんの負担も大きくなることでしょう・・・。
悩みに悩んだ結果、手術をすることになりました。


いよいよ手術当日。
術部の毛を刈ってみると、ぷーたちゃんのしこりがあらわになりました。
その大きさは縦5cm、横7cm、高さ6cmほどです005.gif
ぷーたちゃんの大きな試練_b0059154_20365086.jpg

ぷーたちゃんの大きな試練_b0059154_20361176.jpg

               ↑上から撮ったもの。
ぷーたちゃんの大きな試練_b0059154_20373589.jpg

しこりが大きすぎて、重すぎて、周りの皮膚がよっています039.gif

高齢であることと、ウサギさんは麻酔の管理が難しいこともあって、飼い主さんはかなり心配されてましたが・・・
大きなしこりはきれいにとれて、手術は無事終了しました043.gif



この写真は手術後のぷーちゃんを撮ったもの。
ぷーたちゃんの大きな試練_b0059154_2043069.jpg

まだ麻酔が覚めきらず、ほけ~っとしています。

こちらは傷口。
ぷーたちゃんの大きな試練_b0059154_20444529.jpg

しこりが大きかったため傷も大きく、痛々しいです。
高齢のため術後も心配されましたが、今のところ元気!!
食欲もあって順調です001.gif
よかったねぇ、ぷーちゃん016.gif

あとは無事抜糸を迎えられれば・・・045.gif
傷口、舐めちゃだめだよ028.gifぷーちゃん!!
by imabayashi-ah | 2009-01-11 20:36 | 症例

ちゃちゃの厄日

かわいい、かわいい、子猫のちゃちゃ016.gif
子猫はとってもかわいいけれど、好奇心旺盛ないたずら小僧でもあります。

先日、飼い主さんがふとちゃちゃを見ると、口からひもらしきものが出ていたようです。
すぐに、糸つきの刺繍針だと気づいた飼い主さんは、慌てて糸を引っ張りました。
しかし、出てきたものは糸だけで、針がついてこなかったようです。
ひょっとしたら、針が体内に残っているかもしれない…ということで来院されました。
早速レントゲンを撮ってみると・・・
出ました!!
ちゃちゃの厄日_b0059154_20364211.jpg

胃内にくっきりと針のシルエットが!!
針穴までばっちり映っています008.gif
朝方ご飯をたくさん食べてきたちゃちゃ。
夕方まで預かって、様子を見て手術で摘出することになりました。

これは、ちゃちゃの胃から出てきた針と糸です。
ちゃちゃの厄日_b0059154_23131544.jpg

なんとまあ、恐ろしい!!
手術後のちゃちゃは、病院の怖さを知ったようですっかり怯えています。
ちゃちゃの厄日_b0059154_23144519.jpg

注射もだまって打たせてくれるお利口さんだったのに、私の顔を見るだけで「シャァ~ッ」というようになりました・・・007.gif



ちゃちゃの一件があってからというもの、当院ではなぜか、異物を飲み込んでしまった子たちが続出・・・008.gif



こちらコッカーのトムくん。
恐ろしいことにカミソリの刃を飲み込んでしまったのです。
ちゃちゃの厄日_b0059154_193204.jpgちゃちゃの厄日_b0059154_19323888.jpg
















カミソリのサイズが小さかったため、ウンチに混ざって排泄されるだろう・・・ということで、病院で預かり、トムくんの様子を見守ることに。
病院のごはんをあげて、ウンチのなかにカミソリが入ってないかチェックするのは私の役目です006.gif
トム君を預かること3日目のこと、できたてホヤホヤのウンチの中からカミソリを発見!!
ちゃちゃの厄日_b0059154_19345979.jpg

私とトム君はすっかりクサイ仲になってしまいました004.gif
ちゃんとでてきてよかったねぇ006.gif
一安心です。


そしてこの子はMダックスのナナちゃん。
ちゃちゃの厄日_b0059154_19382715.jpg

ナナちゃんは、なんとびっくり!!20cmほどの鮭の頭を食べてしまったのです005.gif
テーブルの上にあった鮭の頭がいつの間にかなくなっていて、かわりにナナちゃんが寝ていたとか(笑)
数日間嘔吐が続きましたが、治療の甲斐あって今となっては元気一杯のようです。
体中から放たれていた鮭の臭いはしばらく続いたようですが・・・(笑)
ちゃちゃの厄日_b0059154_20332750.jpg

                  ↑  反省中・・・。


この日誌を読んで 「うちの子に限って・・・」と思われた飼い主さん!!
我が家には思いがけない危険なものがたくさんあって、ワンちゃん、ネコちゃんは私たちの思いもつかない行動をすることがあるのです008.gif
ぜひ、一度お家の中を点検されることをおススメします027.gif
by imabayashi-ah | 2008-03-29 19:26 | 症例

Mダックスのレンちゃん

ワンワン!!ワン!ワン!
外から響くその声で、私は誰が来たのかがわかります。
この声は、レンちゃんかな?

「うるさいよ、レン!」
と言う飼い主さんと一緒に現れたのは、Mダックスのレンちゃんです。
病院が怖くてたまらないようで、車を降りてから病院にいる間はいつも吠えています。
病院が怖い、というよりも、院長のことが怖いようですが(笑)。

レンちゃんが当院に来院されたのは、1月上旬のこと。
突然下半身が麻痺した、ということで来られました。
来院当初のレンちゃんは、後肢が完全に麻痺していて、力が全く入らずブラブラの状態でした。
排尿、排泄のコントロールもできずに、粗相をしてしまうことに、飼い主さんも、レンちゃん自身も戸惑っている様子でした。
レンちゃんはどうやら、椎間板ヘルニアになってしまったようです。

ところでみなさん、『椎間板ヘルニア』が、どのような病気なのかご存知ですか?
私も言葉ばかりはよく耳にするものの、病院に勤めるまでは詳しくは知りませんでした。
ここで少し説明を・・・027.gif
人間も、犬も、背椎(脊骨)の後ろに脊髄と呼ばれる神経が通っています。
この「背椎(脊骨)」はたくさんの「椎骨」という骨が連なってできています。
椎骨と椎骨をつないでいるのが、「椎間板」と呼ばれる軟骨です。
椎骨の間に椎間板があることで、運動時の背骨に与えられるショックが和らげられ、なめらかな動きができるのです。
しかし、過激な運動をしたり、背椎に強い力が加わったり、老化によって骨が弱くなると、椎間板が脊髄を圧迫してしまうことがあります。
これが『椎間板ヘルニア』を起こしている状態です。
脊髄が圧迫されると、痛みを生じたり、神経麻痺を起こして、部位によっては前肢や後肢が麻痺したりします。
  
Mダックスのレンちゃん_b0059154_1913534.jpg
← 脊椎の簡単なイメージ図です。
ピンクに塗られた部分が脊髄です。
黒く塗りつぶされたA、Bが椎間板です。
Aは正常。
Bは椎間板が脊髄を圧迫しています。これがヘルニアの起こった状態です。



レンちゃんは早速、レーザー治療を開始しました。
このレーザー、当院の椎間板ヘルニア患者の治療に非常に高い実績があるのです。
レーザーを当てられながら、「何すんだよ」と言わんばかりの表情のレンちゃん。
Mダックスのレンちゃん_b0059154_21372843.jpg

しかし、連日レーザー治療を続けるものの、レンちゃんの状態はなかなか改善されませんでした。
不安がる飼い主さんに、院長は、福岡動物診断・健診センターでのCT検査をすすめました。

以下が、脊髄に造影剤を注入してCT検査を行った結果です。
これが正常な部位の画像です。
Mダックスのレンちゃん_b0059154_18351439.jpg

そして、ここがレンちゃんのヘルニアが起こっている部分の画像です。
Mダックスのレンちゃん_b0059154_18355548.jpg

Mダックスのレンちゃん_b0059154_18363967.jpg

矢印の部分の、椎間板が突出していることがわかります。
突出した椎間板に脊髄が圧迫されているため、ここからは造影剤も通過しなかったとのことです。
CT検査の結果、レンちゃんは胸椎の11~12の間が圧迫されており、これより後ろの神経が麻痺していることがわかりました。
重症のヘルニアが起こっていることが判明したレンちゃん。
「レンはよくなるんでしょうか?」と不安でいっぱいの飼い主さん。
私は「諦めたら終わりですよ。一緒にがんばりましょう!」と言葉をかけることしかできませんでした。


検査から数週間・・・レンちゃんと飼い主さんはヘルニアと闘っています。
最近、連日のレーザー治療と飼い主さんの努力の成果が少しずつ出始めています。
完全麻痺を起していて感覚のなかったレンちゃんの後肢でしたが、足をつねると〝痛み”を感じるようになり、つねられるのを嫌がるようになりました。
そして、ブラブラだった後肢には少し力が入るようになり、ふとした瞬間に自分の力で立てるようになりました。
院長から逃げ出したいあまりに立ち上がるレンちゃん!!すごいぞ!!(部分的に剃られているのは、CT検査のため必要な処置だったようです・・・)
Mダックスのレンちゃん_b0059154_2211189.jpg

一時期は垂れ流しのような状態だったおしっこも、外に連れていくと自分でできるようになったとのこと。
すごいね、レンちゃん!!
そして、飼い主さんの努力も並大抵のものではありません!!
やっぱり愛は奇跡を起こすんだな、としみじみ感じる今日この頃。
当院には今日も、飼い主さんの溢れんばかりの愛情に包まれた動物たちが来院しています。



現在、当院で重症の椎間板ヘルニアと闘っている患者さんは、レンちゃんを含め3頭。
この子たちも、飼い主さんの努力と当院での治療の甲斐あって、ゆっくりではありますが良くなってきています029.gif
この2頭のワンコの回復ぶりも今後紹介していきますね006.gif
不慣れな私のゆっくり更新ですが、どうぞお楽しみに016.gif
by imabayashi-ah | 2008-02-23 19:01 | 症例

猫白血病のゴンタくん

先日はるばる岡山から来院したのはアメリカンショートヘアのゴンタくん。8月に白血病に感染していることが分かり、抗癌剤や輸血などの治療を受けましたが、やはり貧血が進行し、徐々に元気がなくなっているということで猫の白血病に対する免疫療法をホームページで知った飼い主さんからお問い合わせをいただきました。

聞いてみるとすでに輸血を二回、抗癌剤を一回使用しており、これ以上の治療は更に強い抗癌剤しかないと言われたそうです。毎日ステロイドを内服もしていました。

確かに輸血を繰り返し行なうことは勧められず、抗癌剤も使うのならば血液の状態をしっかり把握して慎重に選択する必要があります。

そこで相談の上、遠方ですが頑張って来院していただき診察することになったのです。
幸いご主人の実家が八幡だったのでゴンタくんは数日入院してできるだけ治療に専念できるようにしてもらいました。

まず行なったのが血液検査。通常7000~15000くらいある白血球の数値は5000しかありません。貧血をあらわす数値も正常の3分の1ほど。血色が悪く舌や鼻が真っ白です。
そして白血病の診断の上で重要なのが血液の細胞の種類です。白血球の種類は特に診断のかなめになりますし、赤血球の形態は貧血が改善するものかどうかをよく表します。初診の時点では白血球減少と非再生性貧血が重度の骨髄抑制状態であることが判明しました。貧血が原因で心臓もかなり衰弱しています。

そこで骨髄を刺激して白血球や赤血球を増やすエリスロポイエチンという薬やインターフェロンや丸山ワクチンなどの免疫療法、血液細胞の膜を安定化するセファランチンなど、注射本数にして7本の独自の治療を行なうことに。

血液が増えだすまでの時間を楽にするため、輸血のような免疫反応などの心配の少ない人工血液(オキシグロビン)も使用しました。

猫白血病のゴンタくん_b0059154_23125134.jpg

アメリカではイヌで輸血の代替治療として実績がある人工血液です。

猫白血病のゴンタくん_b0059154_23131499.jpg


翌日以降、血色もすこし改善し、食欲もでてきたゴンタ君。4日間の入院生活を経て岡山に帰っていきました。継続治療をするのに地元の病院では同じ薬を持っているところはまず無い為、自宅で飼い主さんに注射をしてもらいながら頑張っています。(もちろん当院の指導のもとで)

白血病の発症例ではその予後の悪さから治療を投げ出す飼い主さんもいる中、ゴンタくんの飼い主さんは「家族だから・・・できることは全部してあげたい」と、一生懸命治療に取り組んでくださっています。白血病になったのは残念だけど、こんな家族に守られて幸せ者だね~、ゴンタくん。
by imabayashi-ah | 2007-11-01 23:21 | 症例

3度目は無しよ!

前回ご紹介したヒモを食べて開腹手術となったココアちゃん。

順調に回復し、元気に退院していきました。ところが・・・

「またヒモを食べたかもしれません。今日吐いた中にヒモが・・・」と飼い主さんに連れられて来院。再度バリウム造影してみるとヒモの影がくっきり・・・

抜糸も済んでいないのに再手術となりました。前回とは違うヒモが数十センチ摘出されました。
飼い主さんも気をつけていたのに起きてしまった誤食。繰り返す子は懲りずに繰り返すのも特徴です。これからはより一層管理に気をつけねばなりません。

3度目は無しよ!_b0059154_2236112.jpg

三度目は絶対無しでお願いよ~、ココア!
by imabayashi-ah | 2007-10-25 22:45 | 症例

胃腸閉塞にはご用心

昨日は同じ日に二匹も胃腸にものが詰まって大変なことになった子がやってきました。

まずは、ササミジャーキーを食べていて突如苦しみだしたパピヨンのルルちゃん。
バリウムを飲ませてレントゲンを撮ってみると・・・

胃腸閉塞にはご用心_b0059154_0215853.jpg


頚部食道にきっちりはまりこんでます。バリウムなど液体はかろうじて通過するものの、大きさや堅さを考えると食道を傷つける恐れがあるので無理なことはできません。当日は食道炎の治療を徹底的に行い、翌日の今日、内視鏡があるハーレー病院に処置をお願いすることになりました。

松田獣医も同行して、出発して数時間。病院を出る時は不安で涙ぐんでいた飼い主さんでしたが、お昼前に「只今帰りました~!」と笑顔で帰ってきました。もちろんルルちゃんも詰まっていたものが取れてすっきりしたお顔。

胃腸閉塞にはご用心_b0059154_036657.jpg


そしてルルちゃんとともに帰ってきた「詰まっていた肉の塊」です。

胃腸閉塞にはご用心_b0059154_0422955.jpg


堅くて乾燥しているジャーキー類や、牛皮のガムなどは、急いで食べたり、何かの拍子に食道に詰まってしまうことがあります。今回の原因は、堅いササミジャーキーでした。特に食い意地のはってるワンコの飼い主さんは、食べてる途中に取ろうとしたり絶対に!!しないでくださいね。(詰まりやすいこれらのものは与えない方が無難ですが・・・)

1日置いて、粘膜保護剤などを水に溶かして投薬していたおかげか、適度にふやけていたので取り出すときに食道に傷をつけずに済んだようです。焦って処置しないで正解でしたね。

今回のような症例に効果を発揮するのが内視鏡です。突然のお願いにも関わらず、快く処置をしてくださった船津先生、ありがとうございました!下の写真は船津先生から頂いた処置中の動画からのものです。

胃腸閉塞にはご用心_b0059154_0493280.jpg

食道の中にある肉片

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内視鏡の鉗子を使って引き出しているところ

当院でも近日導入予定にしています。

2例目は、1才の小柄なココアちゃんという猫。この子はヒモで遊ぶのが大好きで、昨日から吐き気が酷くぐったりして元気がないということで来院しました。

胃腸閉塞にはご用心_b0059154_122569.jpg

触診で腸に嫌な手触りを感じ、即バリウム造影を行ないました。

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胃の中から小腸にかけて、バリウムが染み込んだヒモ状異物がくっきり映っています。
ヒモ状異物はそのままにしておくと腸の壁を削り、穴が開いてしまうので緊急処置が必要です。
この子は本日開腹手術となりました。

開けてみると思った以上にヒモが長く、胃から大腸まで途中結び目やひっかかりがあり大変な状態になっていました。胃と小腸、大腸3箇所を切開して全部のヒモを取り出しました。

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摘出したヒモ。つなげるとここあちゃんの体くらいの長さがあります。

今回ご紹介した二匹とも、異物の摘出後、食道炎や胃腸炎の治療をしっかりおこなわないといけません。(特にココアちゃんは)

いずれも処置が遅れると命に関わっていたでしょうから、日曜診察しててよかったと心から思えた症例でした。
by imabayashi-ah | 2007-10-10 01:08 | 症例

奇跡の生還

奇跡の生還_b0059154_0129100.jpg

この子は一歳のオス猫、ピーちゃんです。

9月には生死の境をさまよっていましたが、今は注射を嫌がり暴れるほど元気になりました。
ここ最近は来院するたびに丸くなっているのが分かるほど順調な回復です。

ピーちゃんの病名は「パルボウイルス感染症」そして続発した「カリシウイルス感染症」。

当院での初診時の検査で猫エイズと白血病は陰性であることが確認されましたが、高熱・脱水・嘔吐・血便と体調は最悪でした。ピーちゃんはワクチン未接種・・・ちょっと外に出た隙にウイルスに感染してしまったのです。しかも、初期治療が悪かった・・・・。「かぜ」という診断で他院で治療するも悪化する一方ということで来院しました。

検査してみると、通常6000~12000の白血球数は1000まで下がっています。
汎白血球減少というパルボ独特の骨髄への障害が致命的な状態でした。さっそく骨髄刺激作用のある丸山ワクチンやインターフェロン、セファランチンなどの独特の治療と、皮下補液、抗生物質などの対症療法を開始しました。
(通常ここまで酷いとまず回復することはないと言われています)

熱は下がってくれたものの、骨髄や粘膜への損傷は酷く、免疫低下と同時にカリシウイルスによる重度の舌炎も併発したため、ほとんど食べれない状態で嘔吐と血便に耐えること約2週間・・・限界までやせ細ってしまい、飼い主さんも一時は諦めかけるほどの状態でしたが、ある日を境に少しずつ食べだし、徐々に徐々に回復を見せ始めたのです。

まさに体力とウイルスの死闘がピーちゃんの体内で繰り広げられていたのでしょう。

ウイルスに打ち勝ったピーちゃんは、連日の治療ですっかり病院嫌いになりましたが、嫌われても元気になってくれればこれ以上の喜びはありません。

飼い主さんはワクチンの必要性と初期治療の重要さを思い知る結果となりましたが、毎日毎日頑張って通院してピーちゃんを励まし続けました。

適切な治療、飼い主さんの熱意、そして自分自身の生命力でこの夏第二の人生(猫生)を歩き出したピーちゃん。来年はワクチン接種で来院してね♪
by imabayashi-ah | 2007-10-06 00:28 | 症例

なぜか最近亀ばかり・・・

以前からミドリガメやクサガメは来院していましたが、最近やたらと亀が目に付きます・・・

ケヅメリクガメ、ギリシャリクガメ、ホシガメなど陸ガメが増加傾向です。
先日は、中国南部からインドシナ半島の林床に住むという「スペングラーヤマガメ」がやってきました。写真を撮り忘れたので、見てみたい方はこちらのページ地球の鱗たち 両爬オンライン図鑑を参照してください。

初めて見る名前だったので、??でしたが、トゲトゲしてて、持つのも痛い亀さんでした。ちょっと恐竜チック。でも目がくりくりしてて可愛かったです。

陸カメ、その他ペットとしての歴史が浅いこれらのカメでは、寄生虫が高率に見られます。検便するとたいがい一種類以上の寄生虫が発見されます。栄養障害や消化器病の原因にもなってることが多いので、検便は必須です。
しかし、まだ本にも載ってないような寄生虫も多く、びっくりさせられることもしばしばです。


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鞭虫みたいな卵や

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                                   線虫の子虫に・・・

なぜか最近亀ばかり・・・_b0059154_6505888.jpg
ぎょう虫の卵まで。







対して昔ながらのミドリガメやクサガメでは、水の汚れに起因する皮膚病が多く見られます。
すこし乾燥気味に保つ飼育と消毒や適切な抗生物質投与で治ることが多いですが、これも根気が必要です。
by imabayashi-ah | 2007-09-22 01:00 | 症例

大手術を乗り越えて

前回に続いて、手術症例のご紹介です。

大手術を乗り越えて_b0059154_2345395.jpg

                これは術後の写真です。

ミニチュアダックスのモモちゃん。7歳の女の子です。
当院に初めて来院したのは6月はじめ。右の腕の付け根に大きなしこりがあります。

確認してみると、乳腺から発生し、大きくなった腫瘍のようです。以前にも一度別の場所の乳腺腫瘍で手術をしたことがあるとのことでした。

数回免疫療法を行い、腫瘍の周りの炎症は取れましたが、その大きさは子供の握りこぶしよりも大きく、皮膚は破裂寸前で、通常の歩行も困難なほどでした。
飼い主さんと相談した結果、このまま自壊して出血したり化膿したりするよりは、すこしでも楽な生活ができるようにと手術することになりました。

大手術を乗り越えて_b0059154_23462841.jpg

脇の下に大きくなった腫瘍があるため、前足を動かすことすら難しい状態です。

腫瘍は一部筋肉まで入り込んでいたため、神経や血管を損傷しないよう慎重に手術がすすめられました。摘出した腫瘍は300gもありました。

一般的には、乳腺腫瘍では、拡大手術といって、お腹の皮膚を全ての乳腺ごと切除する手術がすすめられます。しかし、拡大手術は傷も大変大きくなり、麻酔時間も長時間に及ぶ為、入選腫瘍が多発する中年以降の体力の低下したワンコには実際のところ負担が大きすぎるのです。それに加えて、たとえ全て摘出したからといって転移や再発が防げるかというとそうでもありません。

当院では乳腺腫瘍の子で手術を行なう際には、事前に肺などに転移が無いかを確認し、目的とする腫瘍のあるところのみ、充分なマージン(余裕)をもって切除するように心がけています。
もちろん、術前、術後の免疫療法も併用します。

術後の経過で来院したモモちゃんは、今まで自由に動けなかった分を取り戻すかのように元気一杯飛び回っているそうです。(抜糸までは安静にして欲しいのだけど・・・)
再発や転移の可能性が無いわけではありませんが、この手術によって当面のクオリティオブライフ(生活の質)が保たれることはいうまでもありません。

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これからも元気で過ごす為に、免疫療法頑張ろうね!モモちゃん。
by imabayashi-ah | 2007-08-01 00:03 | 症例

立て!立つんだピーちゃん!

アヒルのピーちゃんは、ある日突然脚が立たなくなってしまいました。驚いた飼い主さんがピーちゃんを連れて来院しました。

聞いてみると、ピーちゃんは今まで相当な数の卵を産んでおり、最近は産む卵の殻が薄くふにゃふにゃだったり、白身だけが出てきたり、変な兆候が出てきていたようです。

レントゲンを撮ってみると、殻の薄い変形した卵がお腹の中にあります。そして、全身の骨がスカスカになり、足の骨は逆に異常に白く映っています。

長期にわたって卵を産み続けることで、骨からカルシウムが溶け出し、重症の骨粗鬆症・骨軟化症になってしまったのです。ピーちゃんは骨粗鬆症から脊椎が弱くなり、圧迫骨折した結果神経麻痺を起こし、下半身不随(麻痺)を起こしたようです。

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                 ピーちゃんのレントゲン

そこで麻痺には抜群の効果があるレーザー治療と、今まであまり重視されていなかった栄養管理(カルシウムや、ビタミンDなどの補給)をしていくことになりました。幸いこの子は大きいので、神経ビタミンなどの注射もすることが出来ます。

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           レーザーして気持ちよさそうなピーちゃんです。

レーザー直後からさっそく嬉しい変化がありました。冷たく、後ろに伸びきっていた足が温かくなり、すこし力が入るようになったのです。卵つまりの為の炎症止めの注射も合わせて行なったので、翌日には詰まっていた卵も無事出てくれました。

飼い主さんは片道一時間の遠方にもかかわらず、ピーちゃんのためにこまめに通院され、ついに先日ピーちゃんは立ち上がり、ヨチヨチですが歩けるようになりました!

薄くなってしまった骨が完全にもとに戻ることはありませんが、レーザーや栄養療法を続けることでよりよい生活がおくれるといいですね。

それにしても・・・「骨そしょう症」って言い難いですよね・・・!?

私はいつも「骨しょしょうしょう」ってなっちゃいます(笑) これでは何のことやらわかりませんが、口がまめらないので見逃してくださいね。(^_-)-☆
by imabayashi-ah | 2007-07-26 10:42 | 症例